廃棄段階での注意事項

最終更新日時:2016年(平成28年)10月8日

 マイナンバーは法や条例で限定された事務を処理する場合のみ収集が可能であり、それらの事務が継続して行われる場合のみ保管が可能なものになっております。そのため必要がなくなった場合は速やかに廃棄しなければならないとされています。今ページではマイナンバーの廃棄段階についてまとめていきたいと思います。

「できるだけ速やかに」「復元できない手段」で廃棄

 マイナンバーを廃棄する際には「できるだけ速やかに」「復元できない手段」で廃棄することが求められます。紙のデータの場合であればマイナンバーを記載している箇所を見えないようにマスキングしたり、シュレッダーにかけて裁断するなど復元不可能な状態にして処分することが必要です。デジタルデータについても同様で、定期的に廃棄・削除できるシステムを構築するほか、ハードディスクを廃棄する場合には業者に物理的に破壊してもらった上で証明書を発行してもらえるところに依頼する方が良いでしょう。

法定保存期間

 できるだけ速やかに廃棄、と書いておいてなんですが、マイナンバーが記載された書類の中には法律によって一定期間保存が義務付けられているものもあります。これらの書類に記載されているマイナンバーは書類とともに一定期間保管し続けることになります。主なマイナンバーが記載された書類の法定保存期間は以下のとおりです。

書類保存期間起算日
健康保険・厚生年金保険に関する書類(被保険者資格取得確認通知書など)2年完結の日(その会社を退職等した日)
労災保険に関する書類3年
労働保険の徴収・納付等の関係書類
雇用保険の被保険者に関する書類(離職票など)4年
源泉徴収票7年申告書の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
給与所得者の配偶者特別控除申告書
給与所得者の保険料控除申告書
退職所得の受給に関する申告書
公的年金等の受給者の扶養親族等申告書

廃棄作業を行うまでの猶予期間

 保存期間が過ぎてから廃棄になるのですが、即日廃棄をしなければならないと言うわけではなく、ある程度柔軟な対応が可能になっています。マイナンバー保有の安全性と各企業の事務の効率性を勘案し、企業側の裁量にゆだねられているため年度末の書類の棚卸しの際などに廃棄するなど、各企業の実態に即して定期的に廃棄するルールを作り運用することが出来ます。

保存義務のない書類の保管期間

 支払調書の控えなどは法的に保存期間が定められていないのですが、きちんと支払調書が正しく作成され提出されたか確認する必要があるため個人番号関係事務の一環として保管が認められています。保有できる期間としては、税務における更正決定等の期間制限に鑑みて、保管期間は最長で7年が限度と考えられています(Q&A6-4-2)

複数の利用目的を特定して提供を受けている場合

 事務ごとに別個のファイルでマイナンバーを管理・保管している場合は、利用目的ごとに利用の必要がなくなったファイルから順次廃棄・削除を行うことになります。

 他方、まとめて一つのファイルに保管している場合は、全ての利用目的において必要がなくなった際に廃棄・削除を行うことになります。

退職後に再雇用する可能性がある場合や、定期的な取引をしている企業がある場合

 原則としては、そのつど廃棄・再取得になるのですが、従業員や企業側の意向、これまでの関係性や取引実態などから、再雇用・再発注が発生することが予想される場合には源泉徴収票の作成事務や支払調書の作成事務などの個人番号関係事務も同様に発生すること可能性が高いので、マイナンバーを廃棄せずに保管を継続させることが出来ます。