個人番号カードの詳細 ICチップ搭載アプリケーション

最終更新日時:2016年(平成28年)3月19日

 前ページで通知カードと個人番号カードの違いについて一通り学んできましたが、このページでは個人番号カード、特に搭載されているICチップによる電子証明書機能や、その他アプリケーションについて見ていきたいとと思います。

ICチップは小さなパソコン

 ICチップは、現在も広く普及している磁気カードの磁気ストライプと比べて100倍以上の記憶容量を有しているのみならず、演算機能も兼ね備えているいわば小さなパソコンのようなものです。

磁気カードとICカード

 個人番号カードにはこのICチップが埋め込まれており、初期の段階で4つのアプリケーション(何らかの機能を提供するためのプログラム)が搭載されています。さらに空き容量が確保されているため、今後利用範囲が拡大されたときに民間企業などでの活用も期待されています。

個人番号カードに搭載されているアプリケーション

初期の段階で搭載されている4つのアプリケーションは以下になります。

 ① 公的個人認証サービスによる電子証明書アプリケーション(JPKI-AP)
 ② 券面アプリケーション(券面AP)
 ③ 券面事項入力補助アプリケーション(券面事項入力補助AP)
 ④ 住基アプリケーション(住基AP)

ひとつひとつ解説していきます。


① 公的個人認証サービスによる電子証明書アプリケーション(JPKI-AP)

 インターネットは匿名の世界ですが、行政サービスの申請などの際には匿名では困りものです。誰が申請しているのか、対面と違い身分証明書などによる本人確認が出来ないのでは処理のしようがありません。そこで登場したのが電子証明書です。

 電子証明書はインターネットを介した手続きの際に、他人によるなりすましや、通信途中でのデータの改ざん等を防ぐために使われる電子的な本人確認の手段です。平たく言うと、インターネット上で利用する身分証明書のようなものです。公的個人認証サービスは電子証明書を全国どこでも安価で利用出来る公的なサービスです(個人番号カードの場合は無料)。

 個人番号カードでは署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書の2種類が搭載されており、それぞれ以下の特徴があります。

■署名用電子証明書・・・氏名・住所・生年月日・性別の基本4情報を含んでおり、インターネットを介した銀行口座の開設や、国税の申請などを行えるインターネットサービスであるe-taxの利用時など、電子文書の送信を伴う場面で使用されることを想定しています。署名用電子証明書を利用することにより、「本人が送信している」、「文書が改ざんされていない」、「送信者は送信を否認することが出来ない(そんな文書送ってませんよ!と言い逃れ出来ない)」の3つが確立されます。

■利用者証明用電子証明書・・・基本4情報を含まず、その代わりに電子証明書の発行番号や発行年月日などの情報が格納されています。署名用として送信している電子証明書の情報と利用者証明用の電子証明書の情報をあらかじめ紐付けておくことで、個人情報を一切送信することなく本人確認が出来る仕組みになっています。マイナポータルやオンラインバンキングへのログインなどに利用することが想定されたものです。この利用者証明用電子証明書を利用することで「本人が送信している」ことが確立されます。

 ①の認証サービスアプリケーションは、総務省も最強の個人認証サービスと自負するほどの自信作で、民間企業へ利用を促し個人番号カードの利便性向上のために業界団体に強く働きかけているものです。

② 券面アプリケーション(券面AP)

 こちらは個人番号カードの表面(基本4情報+顔写真)と裏面(マイナンバー)の画像データが格納されています。

券面の記載情報自体が改ざんされていないか検知するために利用されます。


③ 券面事項入力補助アプリケーション(券面事項入力補助AP)

 券面の記載情報(基本4情報とマイナンバー)のテキストデータが格納されており、入力作業の省略のために利用されます。

 こちらは3種類用意されていて、

 (1) マイナンバー+基本4情報
 (2) マイナンバー
 (3) 基本4情報
 が利用出来るようになっています。

④ 住基アプリケーション(住基AP)

 住基ネットは、マイナンバー制度が始まったからと言って運用が終了するわけではなく、今後も継続されます(将来的には分かりませんが)。個人番号カードは、住基カードの後継という位置付けでもあるため、こちらで住民票コードのテキストデータを格納し、活用出来るようにしています。

 ※これらのアプリケーションを利用する際に、暗証番号の入力が必要なものがあります。

 4桁の数字のものに関しては、同じ暗証番号を利用することが可能ですが、生年月日などの容易に想像できるものは利用不可です。

なお、暗証番号は個人番号カードの受け取りの際に設定します。

 以上4つのアプリケーションが初期の段階で搭載されているのみならず、ICチップにはまだ2~30個ほどのアプリケーションを追加出来るように、空き容量が確保されており、今後、更なる活用が期待されています。

ICチップ